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2010年12月2日 朝刊
【ソウル=城内康伸】北朝鮮に詳しい消息筋は一日、韓国・延坪島(ヨンピョンド)への砲撃が行われた後の十一月下旬、北朝鮮の人民武力省偵察総局幹部が「年が明ける前に、京畿道(韓国北西部)を目標に新たな砲撃があるだろう」との見通しを示した、と明らかにした。
一日に終了した米韓合同軍事演習の実施が決まった後の発言とされる。具体的な計画を前提にした発言かどうかは不明だが、韓国本土への追加挑発の可能性について言及したことは波紋を広げそうだ。
北朝鮮に詳しい消息筋は偵察総局幹部の名前は明らかにしなかった。同消息筋によると幹部は「黄海上の(韓国)軍艦にも、大きな打撃が加えられる」と付言したという。
偵察総局は韓国や海外への工作任務を担当しており、韓国の金泰栄(キムテヨン)国防相は砲撃翌日の十一月二十四日、偵察総局長の金英哲(キムヨンチョル)上将が砲撃を主導したとの見方を示した。
同筋によると、別の北朝鮮軍関係者は今回の砲撃について「ずいぶん前から計画していた軍事行動だ。青年大将は、さらに大きな軍事報復で引き続き打撃を与えるだろう」と説明したという。
「青年大将」は金正日(キムジョンイル)総書記の後継者に決まった三男正恩(ジョンウン)氏を指しており、正恩氏が砲撃に深く関与した可能性を示唆している。
北朝鮮で学者や医師をしていた脱北者でつくる韓国の団体「NK知識人連帯」の金興光(キムフングァン)代表は一日、朝鮮人民軍の李英鎬(リヨンホ)軍総参謀長が北朝鮮の家庭向け有線ラジオ放送で「将軍さま(金総書記)の報復が続くだろう」と述べた、と明らかにした。